台湾料理に欠かせないものがキンキンに冷えたビールです。
台湾人も以前から「台湾ビールは大人の牛乳」などと言いながら楽しんでいますが、
1998年のタバコ酒専売制度が廃止されてから、その消費傾向は変わっていきました。
特に伸びているのが海外生産されたビールのシェアです。
2016年の統計では台湾国内のビール消費量のうち、33%以上が輸入品でした。
うち48%以上がオランダになります。そのうち最もシェアのあるハイネケンはTV広告や
ハイネケンガールで知名度を上げたのか、また味が台湾人の味覚にあったのか、今や炒めもの屋では
台湾ビールと並んで当たり前に置かれているビールの一つです。
オランダについて輸入量が多いのが中国です。中国ブランドの青島ビールの他、
バドワイザーなどの海外ブランドのビールの生産地でもあります。
また日本からはオリオンビールの生ビールを提供するお店が台北で年々増えてきています。
これら海外のビールの流通も、
コンビニエンスストアのビールフェスや大手スーパーの特売などで入手しやすくなっているため、
今年の夏海外のビールの選択肢がかなり多そうです。
一方台湾産のビールも巻き返しを図っています。TTLで生産販売される台湾ビールシリーズは
年間シェアが台湾全国で65%と圧倒的ですが、それでも2012年から16年にかけて毎年売上高が減少していました。
しかし昨年新発売の生ビールの瓶詰「18天」が大ブレーク。(瓶ビールなのに賞味期限が18日の生ビールです)
今年は缶タイプも発表され、全国のファミリーマートで販売されているのですが、
まだ生産量が追いつかないのか、本当に手に入りにくいです。
品質管理が難しい代わりに流通情報がクリアなため、今、最寄りのどこで販売されているかを、
ウェブサイトで知ることができます。
日系ビール会社の台湾生産ビール「乾杯」「北海道」なども価格と品質で健闘しています。
そのほか台湾で生産されるクラフトビールや生ビールなど、多様化が進んでいます。
小さな酒造の醸造したビールを見つけるのも、台湾の夏の楽しみの一つです。

台湾ビール市場割合
輸入66%  台湾産34%


                 
(参考)http://www.nta.gov.tw/web/AnnA/uptAnnA.aspx