5月になると、台湾はもうすっかり夏模様です!
強い日差しに喉も乾きやすくなるこの時期になると、 台湾の人々が暑さ凌ぎに飲むのが「青草茶」という飲み物です。
▼夜市の青草
青草茶は漢方の効能がある草を乾燥したものを煎じめ、
砂糖やハチミツを加えたものを、水で薄めたものです。
漢方と言えば苦く、飲みにくい薬を連想させられますが、
青草茶は口当たりも爽やかで、夏バテ防止の効果もあります。
青草茶の起源は中国の華南地方で、台湾ではさらに原住民に伝わる薬草
も加えられることがあります。その処方はお店や家庭、地方によって異なり、
原料となる薬草は二百種類にも及び、よく使われるものでも百種類にもなります。
そのなかでも以下の薬草が主に使われます。
イノモトソウ:体の熱を取り払う、利尿効果、咳止めや腸炎、腹痛の解消、また熱中症による下痢や血尿に効果があります。
オオバコ:体の熱を取り払う、目明し、解熱、利尿作用。
ノミノフスマ:体の熱を取り払う、利尿やむくみの解消、風邪の際の解熱。
イタチガヤ:体の熱を取り払う、利尿、暑気払いの効果。通常乾燥したものを用いる。
ドクダミ:解毒、利尿、むくみの解消、食欲促進など。
ハッカ:発汗、鎮静、疲労解消の効能があります。
苦味と爽やかさがくせになる青草茶、気軽な漢方薬の入門編としてもうってつけです。
夜市でも屋台でよく見かけるので、飲み比べてみて、お好みの一杯を見つけてみてはいかがでしょうか。